2019年6月14日から7月7日の間に開催される南米サッカー王者のリーグ戦、コパ・アメリカ。ブラジルメディアGAUCHAZH SPORTSは招待国枠で参加する侍ジャパンを「アジア史上最も力を持ったチーム」と絶賛しています。今大会で2度目の参加となる日本チームを応援する前に、南米No.1を決定するコパ・アメリカについて簡単にご紹介します。
100年以上の歴史と独自の開催方法
南米サッカー連盟(CONMEBOL)によって設立されたコパ・アメリカは、1916年を第一回大会として運営が開始されました。もともとCONMEBOLに登録されている国が少ないため、欧州大会やオリンピック、FIFAワールドカップと比べると参加国が非常に少なく感じるかもしれません。しかし、そのレベルの高さは天下一品です。開催国を変えながら4年に一度実施されていますが、変則的に開催される年があったりと、そこはラテン気質がうかがえます。基本はCONMEBOLの10か国と招待された2か国が加わり、合計12か国が3グループ・トーナメント形式で競い合います。
なかなか実現しなかった日本代表チームの参加
最高3位まで勝ち残ったことのあるメキシコは、ほぼ毎回招待国枠で出場していますがCONMEBOL加盟国ではありません。日本チームの初参加は1999年パラグアイ大会ですが、実はそのおよそ10年後の2011年アルゼンチン大会にも再度招待されていました。しかし東日本大震災の影響によるJリーグ日程の変更などと重なり、惜しくも出場を辞退しています。日本の初参加から今回の2019年大会まで、日本サッカー代表の国際試合での活躍は記憶に新しいですよね。
2019コパ・アメリカ開催国ブラジルが直面している実情
南米サッカーの強豪国と言えばブラジルを思い浮かべる人が多いと思いますが、なんと現在のブラジルでは代表チーム(ポルトガル語でセレソンと言います)選手のほとんどが欧州でプレーしているため、国民の間ではセレソン離れが進んでいるようです・・。エスタード・デ・サンパウロ紙によるインタビューに回答した歴代セレソンレジェンドの一人リヴェリーノは、「ブラジルサッカーはテクニックの低下と人格的にも優れたリーダー選手が欠如している。攻撃性のあるブラジル特有のサッカーが消え、監督こそが重要だと思われるサッカーに変わってしまった」と、その現状と将来性を危惧しています。国は発展したものの、DNAであるサッカーが衰えるとは、皮肉なものです。